2010年にスタートした寿町のキャンドルナイト。
寿の地域住人と寿で活動するアーティストが共につくる灯りのお祭り。
ワンカップの空カップ瓶を活用した「ワンカップ灯明」などが灯る中、
寿で活動するアーティスト有志によるパフォーマンスなどが行われる。
【会期】
2012年11/23(金・祝) ※雨天のため中止
12月に順延予定です。最新情報は寿灯祭ホームページをご確認ください。
【会場】
寿町総合労働福祉会館(石川町駅周辺)
【イベント】
11/23(金・祝)17:00-19:00 第3回寿灯祭
【主催】
寿オルタナティブ・ネットワーク[中区]
【ホームページ】
http://koto-buki.info/candle
第3回寿灯祭会場風景
寒い日の間にポッとともったような穏やかな日曜日の夕方。寿町総合労働福祉会館の広場に足を運ぶと、今年3回目を迎える寿灯祭のろうそくが次々と小さな炎の花を咲かせている。ライターを手に火をつけていくと、子供たちがその場で作った色紙のわっかをかぶせてくれる。「寿町でイベントをすると、色々な方が手を貸してくれるので、こちらも甘えて参加する楽しみを感じてもらっています」というコーディネーターの友川綾子さんは忙しく走り回りながらもずっと笑顔を絶やさない。その温かい言葉通り、手にしたライターの炎からろうそくに火が付くと、じんわり胸まで溶けてくる。
集まってくるおじさんたちが風よけになってくれて、小さな花畑は満開になった。「なんだか知らないうちにどんどん人のつながりができてきたんだよね」と話してくれる寿オルタナティブ・ネットワークの河本一満さんのお話を象徴するかのようだ。
お花畑のところどころに彩りを添える大きなろうそくの木はキャンドルアーティストのnicoriさんの作品。「一本作るのに数日かかることもあります。もう汗まみれの力仕事です」と言って笑うnicoriさんの作品は、馬車道の結婚式場「カサデアンジェラ」さんから提供された使い残りのろうそくがよみがえったリサイクルキャンドルだ。小さなろうそくを入れたワンカップの空き瓶は寿町内の酒屋「山多屋」さんが提供してくれている。アーティストの協力もさながら、いろいろな人のネットワークがつながってこの大小のろうそくに灯をともしてくれたのだ。
灯で心温まるころ、会館の屋外天井を使った映像ユニット「みんなうそつき」による映像プロジェクションや、MagicalComedyGoestoYourTown!による音楽と人形劇、平魚泳のジャンベと力強い歌、そしておじさんのギターと懐かしのフォークソングが夜中のマジカル・ピクニックに私たちを誘ってくれた。おじさんや子供たちと一緒にからだを揺らしていると、もう昔からこの町を、この場所を知っているような気になってくるのでした。
また来年も寿灯祭に来ようっと!
取材・文
カドベヤ・オープンデイ―つどおう・かたろう・ことを起こそう
横山千晶
(取材日:2012年12月16日)